4年で破綻?協会けんぽ
4年で破綻?協会けんぽ
中小企業のサラリーマンらが加入する「協会けんぽ」(旧政府管掌健康保険)を運営する全国健康保険協会は14日、昨年10月に発足後の初年度決算が、約326億円の赤字になると公表した。不況による保険料収入の落ち込みと、想定を超えた医療費の伸びの影響。赤字分は、政管健保から引き継いだ約1280億円の積立金を取り崩して補填(ほてん)する。
決算報告書によると、08年10月~09年3月の半年分の収入は4兆5343億円。これに対し支出は4兆5669億円だった。
http://www.asahi.com/business/update/0714/TKY200907140434.html
このペースだと積立金が4年で無くなって破綻する。
さらに驚くべきことは、赤字額に対する収入・支出絶対額の巨大さだ。
赤字は積立金に対する比率では大きいが、収入と支出の均衡としては誤差1%以内という精密さだ。
だが保険というものの性格からいって、そんな精密さを初めから求める制度はどこかに無理がある気がする。
これではもし大災害や疫病で傷病者が大量発生したらあっという間に破綻するだろう。
通常の民間保険では非常時に備えた自己資本の充実が必要とされ、ソルベンシーマージンという尺度で評価される。
協会けんぽのソルベンシーマージンは一体何パーセントか?。
自己資本にあたるのは積立金で、減った次年度は954億円だ。
政府直営であれば巨大な国庫が自己資本であるから成り立っていた。
協会への移行に際してあまりにも資本が少なすぎたのではないか。
強制保険だから民間のように解約ラッシュのおそれはないといっても、いざとなったら払えないのでは予期しない危険に備える保険として意味がない。
たまたま協会移行で数字が見えるようになったから目立ったのであって、国保なども同様のリスクを抱えているのではないか。
いずれも税金からの補助か、大幅な保険料引き上げか、支出抑制しか対策はない。
国全体の経済力が低下しているのだから増税や保険料引き上げはそう簡単でない。
他の使途を削るといっても、道路予算削減なんか建設業者の政治力が強くなかなかできない。
支出抑制といっても、医療費の単価は下げるどころか上げなければリスクが高く難しい診療をする医師が一層減るばかりになる。
ならば保険適用範囲の縮小ぐらいしか現実的な解は無いだろう。
例えば極端に費用対効果の低い治療を除外することだ。
人口高齢化による医療費増大というが、慢性病の日常診療で払う金額はたいして高額でないし、それで大病による要介護を防止していれば費用対効果は悪くない。
しかし死の直前に行われるほぼ無駄な抵抗で費やされる高額の医療費には大いに疑問がある。
統計的に余命延長効果の少ない手術や人工呼吸器適用について年齢制限をしたらどうか。
高齢者へのこれらの適用では、「本人は苦しいからもうやめてくれと思っている、家族もこれで助かってもあとの介護が大変だから止めてくれと思っている、医師もリスクが大きいからやりたくないと思っている」という状況で、「現場を知らない遠くに住んでいる親族からのクレームを怖れる」という理由だけで僅かな延命効果の濃厚医療が行われることが多い。
こういうことは、保険で制限されているという口実があれば止め易くなるのではないか。
[ written by pinksaturn ]
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