海賊退治で返り討ちにあったらどうする

2009-03-14 22:28:18

海賊退治で返り討ちにあったらどうする

 アフリカ・ソマリア沖の海賊対策のため、自衛隊法に基づく海上警備(海警)行動での派遣命令を受けた海上自衛隊の護衛艦2隻が14日午後、広島県呉市の海上自衛隊呉基地から出航し、現地に向かった。海警行動での初の海外派遣で、国会承認は経ていない。警察活動の位置づけだが、武器使用に至れば自衛隊の海外任務で初めてとなる。

http://www.asahi.com/politics/update/0314/TKY200903140112.html

 海賊のためにスエズ経由を避けて喜望峰周りの航路をとったり保険料が高騰するなど特に日本~ヨーロッパ間の海運が被っている経済損失を放置すれば、ただでさえ円高で景気が悪いのを一層助長するから対策はどうしても必要だ。

また無政府状態となったソマリアの元軍人らがやっているのだから、法的にはただの強盗といってもロケット砲など本格的な武器を持っていて実際に戦闘となったら対抗できるのは自衛隊だけだ。

ただ海上警備行動という法的枠組みではあまりにも制約が大きいし、危険だ。

日本の警察のルールをそのまま適用するから、犯人が刃向かうか市民に危害を加える寸前になるまで直接犯人を狙った発砲が許されていないからだ。

そもそも何故日本の警察でそんなルールが成り立つかと言えば、太閤秀吉の刀狩り以来の伝統である銃刀法により日本国内では市民が武器を持っていないことになっているからだ。

それ自体、密輸拳銃を持つ暴力団の発砲事件や威嚇発砲に怯まないような重い精神病者の刃物事件ではしばしば警察官の死傷につながる矛盾をはらんでいる。

まして世界の常識では市民がいくらでも武器を持っているから全く通用しない。

アメリカなら警官が銃を向けてフリーズといったら刃向かわずとも動いただけで射殺だし、それで法的に正当な射殺とされる。

 戦後自衛隊の艦艇は基本的にアメリカ海軍駆逐艦の亜流であり、設計思想に日本の独自性はあまりない。

アメリカの軍艦はアメリカのルールを前提に設計されているから、あまり先に撃たれた場合のことを考えて作られておらず殆ど装甲されていない。

それを無理に日本のルールで運用して先に撃たれた場合の危険性は非常に高い。

同様に装甲が薄かったイギリスの駆逐艦がフォークランド紛争であっけなく火だるまになって沈んだことがその証だ。

ことにソマリアの海賊ならロケット砲を持ち戦場慣れしていてアラーの神まで味方に付いていると信じ、気楽に撃ってくるから重大な被害もあり得るだろう。

最悪の場合、いきなり砲塔にロケットを打ち込まれて誘爆沈没などという事態もあり得る。

どうしても日本のルールを押し通す気なら、昔の戦艦のような重装甲が必要だ。

与党は付け焼き刃の立法で停船命令を無視されたら先制攻撃できるよう法改正を行う気だが、法律を変えたところで平和ぼけした国の戦争体験がない「軍人」が体に染みついた長年の習慣を急に切り替えるのは難しいだろう。

今後の同様な任務に備えて戦艦並みの重装甲を持ち先に撃たれることを前提とした護衛艦を建造すべきではないだろうか。

ソマリア自体も長年無政府状態が治まっていないしこれからも治まる気配がない。

それどころか、世界経済の不安定さや資源の枯渇を考えたらマラッカとかミンダナオ辺りに第二第三のソマリアがいつ出現するか判らない。

マラッカ海峡や南シナ海でそんな事態になったら経済的被害はソマリアの比ではない。

日本のルールを押し通しても安全に海賊と対峙できる艦の建造は経済合理性にかなった投資だと思う。

 

 

   


[ written by pinksaturn ]

この記事の記事カテゴリ
この記事へのコメント
[コメントを書く]
この記事へのトラックバック
この記事のトラックバックURL

http://maruta.be/marutatoieba/1127/tb/RP3HDVJOEV8EQ/確認キー